光陵野球部ソフトボール大会

今年で10回目となる恒例のソフトボール大会が12月8日、光陵高校グラウンドで行われた。 OB、現役部員、先生、父兄ら計70人以上が6チームに分かれてトーナメント戦を行い、 42期チームが優勝した。史上初の単独学年による連覇を目指した37期チームは、初戦で優勝の42期に敗れ、連覇を逃した。 現役生は1、2年ともにOBの厚い壁に阻まれ、決勝に進めなかった。 42期は現役1年生だった2007年に準優勝、翌年は優勝しているが、 卒業後は初めての単独での栄冠となった。

陵球会員は18期から44期の30人以上が参加し、青春時代の汗が染みこんだ思い出のグラウンドでプレーを楽しんだ。 父兄や先生が打席に立つと、観戦していた多くのOBや母たちから歓声が飛び、笑顔あふれる1日となった。

チーム分け
A 現役1年生
B 現役2年生
C 父母、18期
D 37期
E 42期
F 39・41・43・44期
1回戦 ●C - B○ ●D - E○
2回戦 ○F - B● ●A - E○
敗者戦 ○D - C● ●A - B○
3位決定戦 ○D - B●
決勝戦 ○E - F●


初戦突破し勢い=42期が単独チームで初優勝

第10回記念大会を制したのは42期だった。開会式直後の初戦は前年優勝の37期と対戦。 1点ビハインドで迎えた最終回2死二、三塁の場面では、37期が大会史上初とみられる 異例の敬遠策で塁を埋めて勝利への執念を見せたが、次打者の適時打で同点に。 そのまま時間切れで試合終了となり、こちらも大会史上初めて?の両チーム9人によるじゃんけん勝ち抜き戦の結果、勝利を収めた。 最後までもつれ、じゃんけんで決着するというまさに死闘。 現役1年生だった07年に決勝で敗れた37期を相手に6年越しの思いを遂げた。 勝った42期は優勝、敗れた37期もその後2試合に勝って3位となっており、この試合が事実上の決勝戦だったともいえる。

波に乗った42期は2回戦で現役1年生を退け、39・41・43・44期との決勝戦では9点を奪う猛打で圧倒。 2009年夏の大会で、当時県内最強といわれた横浜創学館との2回戦で5点を奪った打撃力を見せつけた。


現役生2勝4敗、開くOBとの差=足りない体格と執念

OBチームの活躍が目立つ一方で、気になるのが現役生の戦いぶりだ。今大会では1、2年合わせて6試合で2勝4敗。 OBとの対戦に限れば0勝4敗と深刻。毎日厳しい練習に取り組み、体力では負けるはずがない現役生がなぜ、 仕事や勉強の合間に体を動かす程度のOBに勝てないのか。

現在野球部でコーチを務める平山臣人氏(41期)は、その原因を「体ができていないこと」と分析する。 「現役生はまだ骨格ができていない。OBは現役時代と比べると明らかに運動量は落ち、足も遅くなっているが、 どっしりとした骨格ができて体重が増えている。そのため速いスイングができて、強い打球を飛ばせる」という。

また、大会に懸ける思いにも差がある。青春時代をともに過ごした最高の仲間と思い切りプレーできる、 1年に1度の機会を楽しみにしているOBは多い。 現役生を倒して勝ち進むことは、高校時代に戻れる貴重な時間だ。 喜びをかみしめながらの一投一打に闘志はみなぎり、皆が優勝という2文字に向けて執念を見せる。

昨年の大会で現役部員から聞かれた言葉が、気合いの違いを象徴している。

野球とはボールが違うとはいえ勝負は勝負。現役生がシーズン終了後の娯楽という感覚で臨むのなら、 OB優位時代の終わりはしばらく訪れそうにない。

(文・写真=37期・須黒佑真)


勝ち越し打に歓喜


2回戦でOBチームに敗れ肩を落とす2年生チーム

優勝に喜びを爆発させる42期チーム


準優勝の39・41・43・44期チーム

昼食風景


思い出の語らい


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